AdSenseの全画面広告は大丈夫? Google新スパムポリシーで見直すべき判断基準
2026/04/30
Googleが「戻るボタンのハイジャック(バックボタンハイジャッキング)」をスパムポリシー違反として明確化したことで、Web担当者の間では新たな不安が広がっています。
ふと思ったことはありませんか?
全画面広告は、ユーザーが戻るボタンを押したタイミングで表示されることがあり、Googleが問題視している「戻る操作の妨害」と近い挙動に見えるからです。
実際、海外SEO情報ブログでは、Google検索チーム側の説明として、ブラウザ履歴のナビゲーションを妨げるすべてのパブリッシャーにポリシーが適用されること、さらに検索スパムチームとGoogle広告チームは独立していることが紹介されています。
つまり、「Google製の広告だから安全だろう」とは言い切れない状況になっているわけです。
本記事では、この論点を単なるニュースとしてではなく、企業サイトは何を基準に判断すべきかという実務視点で整理します。
目次-Contents-
いま何が問題になっているのか
今回の論点の出発点は、「Google新スパムポリシーで要注意、戻るボタン妨害のチェック方法」でも詳しく記載していますが、Googleが「戻るボタンのハイジャック」をスパムポリシー違反に追加したことです。
これは、ユーザーがブラウザの戻るボタンを押したときに、自然に前の画面へ戻れず、広告や別のページ、意図しない遷移へ誘導されるような体験を問題視したものです。
ここで注目されているのが、AdSenseの全画面広告も、戻る操作をきっかけに表示されることがあるという点です。
利用者の感覚からすると、「戻ろうとしたのに広告が出てきた」となれば、ポリシー違反とされた挙動に近く見えます。
しかも、ややこしいのは、Googleの中で検索チームと広告チームが別であることです。
たとえ広告プロダクトがGoogle製であっても、検索評価の観点で自動的に安全とは限りません。
この前提を理解しておかないと、サイト運営側は判断を誤ってしまう恐れがあります。
結局GoogleはAdSenseの全画面広告を違反だと断定したのか
結論から言うと、現時点でGoogleはAdSenseの全画面広告を「違反」と断定していません。
ただし、それをもって「問題なし」と解釈するのは危険です。
実際、鈴木謙一氏がGoogle 検索のディレクターであるダニー・サリバン氏に質問した際も明確な返答はなかったようです。
👏AdSenseの全画面広告は戻るボタンを押した時にも表示される。バックボタンハイジャックに該当するのかどうかをダニーに聞いた。YESともNOとも明確には答えてくれなくて、自己判断でUX阻害と思うなら停止すべきとのこと
ただし、Googleプロダクトだからといって特別扱いは絶対にしないとは断言してた
— Kenichi Suzuki💫鈴木謙一 (@suzukik) April 22, 2026
Google検索チーム側は一般論として、ブラウザ履歴のナビゲーションを妨げるすべてのパブリッシャーにポリシーが適用されると説明しています。
一方で、AdSenseの全面広告そのものについては、明確なYES / NOを出していません。
しかし、ここで重要なのは、Google側が「Google製だから特別扱いする」とは言っていないことです。
チーム自体が違うため検索側の判断と広告側の提供は別であり、最終的にはユーザー体験を損ねているかどうかが見られると考える方が自然です。
つまり今の状況は、
「違反だと断定はされていないが、安心材料もない」
と理解するのが適切でしょう。
このテーマを「広告収益サイトだけの話」と考えるのは危険
今回のこのスパムポリシーの改定は何もサイト内の広告だけの話ではありません。
実際には、企業サイトでも、外部広告タグ、レコメンドウィジェット、成果改善用スクリプト、離脱防止系の導線などを導入していることがあります。
しかも、その表示仕様や発火条件を、社内のWeb担当者が完全に把握していないケースは珍しくありません。
制作会社や広告代理店、運用会社から「離脱防止のため」「成果改善のため」「収益最大化のため」と提案され、標準設定のまま導入されていることも多いでしょう。
ですが、今回の論点で重要なのは、提供元がどこかではなく、結果としてどのような体験になっているかです。
検索ユーザーが「戻りたいのに戻れない」「意図しない全画面広告が出てきて操作が止まる」と感じるなら、それは企業サイトにとって無視できない問題です。
特に、検索流入を重視している企業ほど、このスパムポリシーは重要事項にとらえなければなりません。
企業サイトは何を基準に判断すべきか
では、企業サイトは何を基準に判断すべきなのでしょうか。
当社としては、基準はとてもシンプルだと考えています。
それは、
「ユーザーが戻りたいときに、自然に戻れるかどうか」
です。
広告の名称が何か、Google製かどうか、標準設定かどうか…そうしたことは本質ではありません。
本質は、検索ユーザーの操作を妨げていないかです。
もし戻るボタンを押したあとに全画面広告が出てきて、検索結果へ戻るまでに余計な操作が増えるなら、それは少なくとも“快適な検索体験”とは言えません。
さらに、その挙動がGoogleの問題視する「履歴ナビゲーションの妨害」と重なるなら、検索評価の観点でも無視できなくなります。
まず確認してほしいこと
ここからは、当社としての見解です。
このテーマで最初に大事なのは、難しい技術論や制度解釈よりも、実際の体験を自分たちで確認することです。
1. スマホで検索流入からページを開き、戻る操作を試す
まずは、Google検索から自社のページに入り、スマホで戻るボタンを押してみてください。
そのとき、自然に検索結果へ戻れるか。途中で広告や別画面に止められないか。
この確認は、机上の議論よりもずっと重要です。
2. 全画面広告や外部スクリプトの挙動を確認する
「どの広告が」「どのタイミングで」「どんな操作をしたときに」出るのか。
その全体を把握しているWEB担当者の課は他日は少ないようです。
設定画面だけでなく、実際のユーザー体験として確認することが必要です。
3. 制作会社・代理店に“安全性”を確認する
広告運用会社や制作会社に一定程度委託している場合は、
- ・戻る操作を妨げる可能性はないか
- ・同様の指摘事例はないか
- ・すぐ停止・変更できるか
このあたりを確認しておくようにしましょう。
4. 少しでも不安があるなら、一度止めて見直す
Googleが白黒を明言していない以上、企業側は自分たちで安全側の判断をする必要があります。
当社としては、検索ユーザーの体験を損ねる可能性があるなら、一度止めて見直すのが現実的な判断だと考えています。
5. 短期収益ではなく、検索信頼とブランドを基準にする
企業サイトにとって本当に大切なのは、一時的な広告収益ではなく、検索経由での信頼蓄積です。
今後のSEOやAI検索対応を考えても、“ユーザーに嫌われる体験”を減らすことは、ますます重要になります。
企業サイトでは、つい「CVに貢献しているか」「広告収益が上がるか」で判断しがちですが、今回のようなテーマでは、成果指標よりもUXと検索リスクを優先するべきです。
当社としては、判断に迷うなら、
“続ける理由”より“止める理由”を重く見る
のが安全だと考えています。
事前警告の通知が届き始める
最近になってバックボタンハイジャック違反に該当するサイトにたいし、Search Consoleのメールアドレスに対して事前警告の通知が届き始めているようです。
「[戻る] ボタンのハイジャックに関するポリシー」日本語化された警告メールも今朝飛んでいます。
ただ、送信される範囲は非常に狭いので、現段階は第一弾でこれから更に多く飛ぶと思います。
現段階で来ていないからといって安心というわけではありません。 https://t.co/KZwWs5rWnL— 辻正浩 | Masahiro Tsuji (@tsuj) April 28, 2026
Search Consoleの画面上ではなくメールアドレスに対しての警告文のため管理画面上ではスパムポリシー違反は表示されない可能性があります。
まずは6月15日までできるだけ毎日メールを確認するようにしましょう。






